【ライヴレポート】SHAZNA、30周年記念公演<同窓会からはじめよう>に全18曲の神セトリ

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SHAZNAが4月21日(日)、東京・日本橋三井ホールにて結成30周年記念ライヴ<30th Anniversary With your precious LOVERS ~同窓会からはじめよう~>を開催した。セットリストは、ファン“LOVERS”からリクエスト曲を募るべく、2月よりSHAZNAオフィシャルX (旧Twitter)にて期間限定募集をスタート。<同窓会からはじめよう>は、30年間の歩みを彩る名曲が並んだ神セトリ公演となった。同公演のオフィシャルレポートをお届けしたい。

◆SHAZNA 画像

2023年、結成30周年イヤーに突入したSHAZNAは、その30年という歩みの中で活動休止や解散を経験している。2017年の再結成以降は、ゆっくりと着実に活動を継続してきた。繁栄を極める一方で、 苦渋を味わったこともある。しかし、たとえ絶望の淵に立たされようとステージに帰ってきたのは、3人を信じてきたLOVERSの存在があったからだ。再結成後のSHAZNAは、命尽きるまで歩み続ける意志を胸に刻んでいる。決して“解散”を口にすることはないという。

30周年という大きな区切りの年に、LOVERSたちへ感謝の想いを伝えるべく開催された単独公演が<30th Anniversary With your precious LOVERS~同窓会からはじめよう~>だ。<同窓会>という言葉は、メンバーはもとよりファン同士の再会も含めたもの。懐かしさも、ここから再び始まるという決意も滲んだタイトルは、チケットのソールドアウトをもたらした。

前述したように、事前に“ライブで聴きたい楽曲”をLOVERSから募った<同窓会からはじめよう>のセットリストは、最新曲「一角獣 -モノケロス-」以外、リクエスト上位曲で構成された。注目すべきは、インディーズ時代の楽曲が数多くランクインしていたということ。バンドの始動当初からSHAZNAに触れていたLOVERSが投票者の中心だったであろう事実は、嬉しい驚きとして届けられた。


そしてライブは、メジャー1stアルバム収録曲「Magenta story」から幕を開けた。始まりに相応しい攻撃的な楽曲だ。しかし、拳が突き上がるのではなく、手の花の咲き誇る揺らめく景色がSHAZNAらしさであり、1990年代を彩ったヴィジュアル系バンドらしい空間が会場全体に広がった。

LOVERSにとっての至福は、次に「ESCAPE」が演奏されたことだろう。小箱で対バンライブを重ねていた時代、SHAZNAは「ESCAPE」を響かせてフロアの心を掴み、LOVERSに迎え入れてきた。“♪愛しい声が今その胸に届いていますか?”とIZAMが問いかけるたび、たくさんの手がフロアからステージへと伸び、その声や言葉に触れる。 出会った時期は様々かもしれないが、SHAZNAが届ける愛しい声を、胸の奥で響かせ続けていたLOVERSが今、ここに居る。

続けて披露されたナンバーは最新曲「一角獣 -モノケロス-」だ。「ESCAPE」から20年以上を経て生まれた曲ではあるが、放たれる熱量や歌詞に込めたメッセージがぶれることがない。時代の変化の波に左右されず、独自性を貫いてきたSHAZNAらしさは強くしなやかだ。

SHAZNAにラブソングは欠かせない。次のブロックからは恋愛ソングが続けざまに披露されていく。インディーズ時代から歌い続けてきた「If... -with tears in one's eyes-」は悲しみ嘆く喪失感が描き出され、メジャーデビュー以降に発表された「Cest la vie」や「Iily of the valley」は恋に恋するときめきが止まらない。IZAMIの歌声は心の曲線をなぞるように表情豊か。A.O.Iのギターは感情のダイナミズムを繊細に大胆にサウンドへ変換し、NIYの地を這う重低音がグルーヴィーに楽曲をスウィングさせる。華やかで軽やかなの演奏に触れ、LOVERSの一人一人が恋する乙女や少年のときめきを胸に甦らせていた。続く『恋人』は切ない歌詞とはいえ、初恋に胸を弾ませるキュンメロ曲の持つ魔法に魅了された。歌い終え、最後にIZAMの投げたKISSがラブソングブロックをきらびやかに演出した。


次のブロックでは、インディーズとメジャー時代の楽曲が交互に披露される。「Dizziness」に描かれた攻撃性とノスタルジックな心模様。「Love is Alive」では“♪世界で一番大好きな君”と歌うIZAMの声が会場をロマンチックな空気感へ。「VOICE」では疾走する2ビートと途中の三拍子アレンジにドラマを覚えつつ、“♪この詩声は届いていますか?”という一節に胸を締めつけられた。「Sweet heart Memory」は、運命の人を待つ恋心を歌うIZAMの声を抱きしめながらLOVERSが淡い笑顔を浮かべた。

そして、一風堂のカバーにして大ヒット曲「すみれ September Love」へ。跳ねたリズムが会場を華やかなダンスホールへと染め上げ、3人は満員のLOVERSと共に音に委ねて身体を揺らす。“You・You・You”をIZAMと一緒に歌って心も踊らせた。

本編最後のブロックは、LOVERSナンバーを3連打。幻想的でファンタジックなイントロが印象的な「PIECE OF LOVE」ではIZAMがスタンドマイクを強く握り、LOVERSに凛々しく愛を歌えば、「Dear Love」では歌声や演奏に熱を漲らせた。本編最後は、SHAZNAの代表曲「Melty Love」だ。IZAMの歌声に合わせ、LOVERSが振るサイリウムが会場をピンクに染め上げた。A.O.IとNIYはスタイリッシュにサウンドを届け、IZAMはとろける甘い歌声を響かせ続けた。IZAMにいざなわれた“♪Melty Love”×3の大合唱は、この夜のクライマックス。美しく強い歌声が<同窓会からはじめよう>に大輪を咲かせた。一つ一つの楽曲が、出会った当時の自分へ心を揺り戻し、新たな思い出を描き加えた時間となった。


“アンコール”を求める声の代わりに、LOVERSが「Melty Love」のサビをエンドレスで歌い続ける光景も懐かしい。そしてアンコールの1曲目はインディーズ時代の名曲「Raspberry Time」だ。活動初期こそ、“切ない恋心”を歌うことの多かったSHAZNAだが、この頃には、後のメジャー時期にも繋がる“幸せを求める愛しい恋心”を歌うようになった。この夜のセットリストはそんな表現の変化を感じさせてくれる。

そこへ熱い衝動をぶつける「PEARL」へ。インディーズ時代からライブを熱狂渦巻く空間へ変貌させるナンバーだ。“♪Pearl White Memories”の歌声に合わせて、LOVERSも声を張り上げる。この一体感は当時のライブハウスの熱気同様だ。

「お前らの曲だ!」と叫んだIZAMの言葉に続いて、最後に届けられたナンバーは「LOVERS」だった。活動初期の闇を抱えた歌詞も秀逸だ。A.O.IとNIYが“♪Lovers see just see another moonlight”をそれぞれ叫び、LOVERSと声を戦わす場面も誕生。また、同曲途中では演奏を中断し、2日後に誕生日を迎えるIZAMを祝うケーキがサプライズで登場するほっこりシーンも。ライブは気迫をぶつけ合いながら最高潮を迎え、30周年のお祝いの幕を閉じた。

何度も記してきたが、活動初期こそ当時のヴィジュアル系と同じように刹那の美学を抱いた切ない歌詞を綴ることもあったSHAZNAだが、彼らは一貫して“愛”を歌い続けてきた。昔も今も破滅の美学ではなく、幸せを求める恋心を歌にしてきた。彼らのメッセージやサウンドが30年の年月を越えて、今なお色褪せない理由はそこにある。

SHAZNAは、メジャーデビュー記念日にあたる8月27日、アルバム『参華三釼』をリリースする。同アルバムを掲げて、9月8日にサンリオピューロランドフェアリーランドシアターで、2部構成のライブを行うことも決定した。<SHAZNA 結成30周年 アルバム発売記念ライヴ『参華三釼』>と題した公演は、第1部でアルバム収録曲+シングル曲を中心にセレクト。第2部は、アルバム曲+レア曲を中心としたライブを行う予定だ。

撮影◎千葉貴文

■<SHAZNA 30th Anniversary With your precious LOVERS ~同窓会からはじめよう~>2024年4月21日(日)@東京日本橋三井ホール SETLIST

01. Magenta Story
02. ESCAPE
03. 一角獣 -モノケロス-
04. If...with tears in one's eyes
05. C'est La Vie
06. Lily of the Valley
07. 恋人
08. Dizziness
09. Love Is Alive
10. VOICE
11. SWEET HEART MEMORY
12. すみれ September Love
13. Piece of Love
14. Dear LOVE
15. Melty Love
encore
16. Raspberry Time
17. PEARL
18. LOVERS


■結成30周年記念アルバム『参華三釼』(サンカミツルギ)

2024年8月27日リリース予定
※詳細は後日改めて

■<SHAZNA 結成30周年 アルバム発売記念ライヴ『参華三釼』>

日程:2024年9月8日(日)
会場:サンリオピューロランド・フェアリーランドシアター
〒206-8588 東京都多摩市落合1-31

▼第1部 ~A feast of popular songs~
open13:00 / start13:30
※アルバム曲とポップ曲中心のセットリスト
※全席指定

▼第2部 ~A feast of maniac songs~
open17:00 / start17:30
※アルバム曲とレア曲のセットリスト
※全席指定


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